経歴・人物
ヴァンゲリヤ・パンデヴァ・グシュテロワ(通称ヴァンガ)は1911年、現在の北マケドニアのストルミツァで貧しい家庭に生まれた。幼少期から直感が鋭かったとされ、12歳のとき嵐(竜巻または砂嵐)に巻き込まれ視力を失った。これにより予言・透視の力が現れたという。
第二次世界大戦中にブルガリア各地で名声を得、戦後はブルガリア共産党政府も彼女を「人民の財産」として管理・保護した。南部のルピテで生涯を過ごし、毎年数千人の人々が訪問したとされる。国家的な「研究対象」としてパラノーマル研究者が派遣されたこともある。
ヴァンガに帰せられる予言には多数のものがあるが、問題点も指摘される。第一に、予言の多くは極めて曖昧で、後から様々な出来事に当てはめることができる。第二に、予言の記録と公開のタイミングが不透明(出来事の後に「実は予言していた」と主張されるケースが多い)。第三に、はずれた予言については言及されないセレクションバイアスの問題がある。
2010年からの「第三次世界大戦」・2014年の核戦争といった具体的な年付きの予言は外れており、現在も続く「年別予言」シリーズはヴァンガの死後に別人が作成しているとも指摘されている。
収録予言(8件)
本サイトに記録したヴァンガ(ババ・ヴァンガ)の予言を、成就状況の判定・原文・検証つきで掲載しています。
44代目アメリカ大統領は黒人になる
成就ヴァンガが「アメリカの44代目大統領は黒人になる。しかし彼は任期の終わりを見ることができないかもしれない」と語ったとされる。2008年の選挙でバラク・オバマが第44代アメリカ大統領に就任し前半部分は成就した。後半部分(任期を全うできない)は成就せずオバマは2期8年間を務め上げた。
The 44th president of the United States will be black. He will be the last one. And he will lead the country into an economic crisis. ──(原語:ブルガリア語)
出典:ヴァンガの発言記録
- Valentin Sidorov著作
- ブルガリア国立ヴァンガ財団記録
チェルノブイリ原発事故の予言
成就ヴァンガは1980年代初頭、「ロシアの広大な土地で大きな恐怖が訪れる。原子の炎が大地と空を汚染する」と語ったとされる。1986年4月26日のチェルノブイリ原発爆発事故に符合するとして注目されるが、事後的な解釈の可能性もある。
原子の炎が大地を汚す。人々は遠くへ逃げ、長い間戻れない。川は毒され、魚も死ぬ。 ──(原語:ブルガリア語)
出典:ヴァンガ 口述(1980年頃)
- ヴァンガ関連書籍(ブルガリア語文献)
- チェルノブイリ原発事故公式記録(1986年)
鉄の鳥がアメリカの兄弟たちを攻撃する(9.11予言)
部分的1989年頃のヴァンガの発言として「アメリカの兄弟たちが鉄の鳥に攻撃されて倒れる。ひどいことが起こる、ひどいことが」という言葉が伝えられており、2001年9月11日の同時多発テロ(航空機による攻撃)と符合するとして広く引用される。ただし一次資料の確認が困難であり、事後的な加工の疑いもある。
Horror, horror! The American brethren will fall after being attacked by the steel birds. The wolves will be howling in a bush, and innocent blood will gush. ──(原語:ブルガリア語)
出典:ヴァンガの発言記録(1989年頃)
- Krasimira Stoyanova「Vanga: The Biography」
- Massimo Introvigne懐疑的分析(CESNUR)
クルスクは水に覆われ、世界は嘆く(原潜クルスク沈没)
部分的「世紀の変わり目に、1999年か2000年の8月、クルスクは水に覆われ、全世界がその上で泣くだろう」というヴァンガの言葉が伝えられている。2000年8月12日、ロシア原子力潜水艦クルスク号がバレンツ海で沈没し乗員118名全員が死亡した事故と符合するとして広く引用される。ロシア政府は当初は救助活動に失敗し国際的批判を浴びた。
At the turn of the century, in August of 1999 or 2000, Kursk will be covered with water, and the whole world will be weeping over it. ──(原語:ブルガリア語)
出典:ヴァンガの発言記録(1980年代後半)
- Stoyanova著「The Truth About Vanga」
- BBC News「Kursk submarine disaster」2000年
インド洋大津波の予言—「大きな波が岸を飲み込む」
部分的ヴァンガは1990年代の訪問者に「巨大な波が多くの沿岸の国を飲み込む」と警告したとされる。2004年12月のスマトラ沖地震によるインド洋大津波(死者約23万人)に符合するとされる。ただし「波」「津波」という言葉を使っていたかどうかについては記録が曖昧で、解釈の幅がある。
大きな波が来て、岸を飲み込む。多くの国が泣く。 ──(原語:ブルガリア語)
出典:ヴァンガ 口述(1990年代)
- インド洋大津波 ユネスコ記録(2004年)
- ヴァンガ訪問者の証言(ブルガリア語)
2026年、巨大な宇宙船が地球に到着し人類と接触する
検証中「2026年、巨大な宇宙船が地球に到着し、人類は地球外の存在と接触する。それは人類史の転換点となる」という予言がババ・ヴァンガのものとして2024年頃から英語圏メディア・SNSで急速に拡散した。日本ではテレビ番組の都市伝説特集が「2026年11月」という時期と結びつけて紹介し、「11月13日の金曜日」とする解釈も広まっている。ただしヴァンガ本人(1996年没)の記録にこの予言が存在する一次的な裏付けは確認されていない。
巨大な宇宙船が地球に到着し、人類は初めて「彼ら」と出会う。それは世界が変わる瞬間になる。(英語圏で流布するとされる文言の要約・出典未確認) ──(原語:ブルガリア語(とされるが原文未確認))
出典:ババ・ヴァンガに帰される予言(出典・伝承経路は不明)
- 英語圏タブロイド各紙のヴァンガ2026年予言記事(2024〜2025年)
- やりすぎ都市伝説 2026春(テレビ東京)
2025年:ヨーロッパを覆う戦火と大きな試練
未成就ヴァンガは「2025年頃、ヨーロッパは大きな戦争と人口の激変を経験する」と述べたとされる。ロシアによるウクライナ侵攻(2022年〜)とその影響がヨーロッパ全土に及んでいることと符合するとも解釈されるが、予言の中核である「ヨーロッパがほぼ無人になる」規模の破局は2025年が終了した現在も発生しておらず、本サイトでは未成就と判定する。
ヨーロッパはほぼ無人になるだろう。多くの血が流れ、大きな試練の後に新しい秩序が生まれる。 ──(原語:ブルガリア語)
出典:ヴァンガ 口述(1990年代)
- ヴァンガ予言集(各種書籍)
第三次世界大戦はバルカン半島から始まる
不明ブルガリアの盲目の預言者として知られるヴァンガが語ったとされる数々の予言。チェルノブイリ事故、ソ連崩壊、9.11テロなどを予見したとされる。2016年に「ヨーロッパはイスラム国家に征服される」という予言も話題に。
(伝承記録)第三次世界大戦は2010年に始まり、2014年に核兵器によって終わる。 ──(原語:ブルガリア語)
出典:ヴァンゲリヤ・グシュテロワ(ヴァンガ)の予言
- Valentin Sidorov「Vanga」
- Krasimira Stoyanova「The Truth About Vanga」
参考文献・出典
- Krasimira Stoyanova「The Truth About Vanga」
- Bulgarian Institute of Suggestology研究記録